こんにちは。さっぽろ矯正歯科クリニック、院長の桜田です。
歯科矯正を前向きに検討しているときに、「歯科矯正をやらなきゃよかった…」と後悔している人の話を聞くと不安になりますよね。
今回は、歯科矯正を後悔する理由や後悔しないためにどうすれば良いかを解説します。
歯列矯正をやらなきゃよかった…と思うことはあるの?
歯列矯正をしたものの、「やらなきゃよかった…」と後悔している方は残念ながらおられます。
歯列矯正を前向きに検討しているときに、友人や家族、WEBの情報などで、後悔している人の話を知り、治療が怖くなり、抵抗を感じている方も多いようです。
後悔する理由としてよくあるのは、治療期間が長引いた、期待していた効果が得られなかった、など人によってさまざまです。
これらは、歯科医師と患者様との間のコミュニケーション不足によるものである場合が多いです。
お互いの認識に齟齬(そご)が生じたことで、期待を下回ってしまうようです。
認識のズレをなくすためには、歯科医師が患者様に寄り添い、治療内容やリスクを丁寧かつ伝わるように説明をすることがとても大切です。
また、患者様が歯列矯正に対する正しい知識を持つことで、治療に対する理解がよりいっそう深まり、期待外れや偶発症などで後悔するリスクは減らせるかと思います。
歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔する理由とは?
歯科矯正を「やらなきゃよかった」と後悔する事例の、主な理由をご紹介します。
- ・治療期間が長引いた
- ・イメージ通りの歯並びにならなかった
- ・歯並びが矯正前の状態に戻った
- ・歯を抜かれた
- ・歯と歯の間に隙間ができた
- ・歯の根が短くなった
それぞれ詳しく見ていきましょう。
後悔した理由①治療期間が長引いた
矯正治療による歯の移動は、持続的な弱い力をかけながらゆっくりと少しずつ行っていきます。
歯の移動距離や方向、歯や骨の状態などによって目的の位置まで達成できる所要時間が異なります。
また、矯正治療は患者様の協力なしでは達成できないという特性があります。
治療に協力して頂く事項としては下記のようなことが挙げられます。
- ・歯磨きをする
- ・矯正用輪ゴムをかける
- ・食べ物に気をつける
- ・取り外し式の装置を指示通りにつける
- ・予約日を守る
ご協力をいただくことで治療がスムーズに進行します。
歯列矯正の治療期間についてはこちらもあわせてご覧ください。
後悔した理由②イメージ通りの歯並びにならなかった
歯科医師と患者様の間で仕上がりのイメージにずれが生じる場合があります。
患者様のご希望に沿うように治療計画を立てますが、歯を動かすには限界もあります。
カウンセリングの段階で仕上がりの予測についてはご説明します。
カウンセリングの段階でご心配なことやご希望がありましたらご遠慮なくお伝えください。
後悔した理由③直した歯並びに再び歯列不正が生じた
一般的にいう「後戻り」と呼ばれる症状です。
歯を動かす治療が終了した後は保定と呼ばれる経過観察が始まります。
この時期は保定装置(リテーナー)を使用して歯列やかみ合わせを安定させます。
保定装置の装着は自己管理となります。
使用時間や使用方法を指示通りに守らないと後戻りを起こしますので、ご注意ください。
ほかに後戻りの原因としては、個人の噛み癖などの生活習慣によるものや、口腔周囲の骨格筋に歯列が適応して生じるケースなどが挙げられます。
後戻りに対しては再治療という選択があります。
後悔した理由④歯を抜かれた
抜歯をすることで歯を動かすスペースを獲得しなければならない場合があります。
抜歯の必要性や部位については治療開始前にご説明し、同意をいただきます。
したがって、知らないうちに抜歯されるということはあってはいけません。
後悔した理由⑤歯と歯の間に隙間ができた
歯列矯正の副反応の代表例です。
凸凹な歯列がまっすぐに並んだ時に起こりやすいです。
歯と歯が重なっている部分はもともと歯茎がやせているので、まっすぐに並んだとき
に歯茎が引っ張られて「ブラックトライアングル」と呼ばれる隙間が生じることがあ
ります。
これは病的な状態ではありませんのでご心配いりません。
どうしても気になる場合には、歯と歯の間をやすりで削って歯と歯の間を詰めたり、
歯冠修復をして隙間を小さくしたりする方法を検討することができます。
後悔した理由⑥歯の根が短くなった
歯列矯正の偶発症の一つとして「歯根吸収(しこんきゅうしゅう)」があります。
歯根吸収とは、歯の根が吸収されて根の長さが短くなることをいいます。
原因の特定は明らかではありませんが、生じやすいであろうと思われる歯根や骨の形態、動かし方にさまざまな報告があります。
図に示すSCORE2までは何ら問題はありません。
SCORE3以上でも歯の保存ができなくなることはまれです。
歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔しないために
歯列矯正をやらなきゃよかった…と後悔しないためには、十分な予備知識をつけることが大切です。
カウンセリング時には治療方針や期間、費用について十分に相談し、矯正治療の注意点やリスクなどを詳しく教えてもらいましょう。
その上で自分が受け入れられる治療かどうか判断してください。
また、矯正治療の結果には個人差があります。
完璧な歯並びや顔貌の美しさを追求するのではなく、自分にとって最善の結果を歯科医師と一緒に目指しましょう。
期待と現実のバランスを考慮して歯列矯正を成功させることが後悔しないためのカギとなります。
当院ホームページでも、矯正歯科を始める前の注意事項について詳しく掲載しておりますので、あわせてご覧ください。
まとめ
●歯列矯正をやらなきゃよかったと思う人もいるようですが、これは歯科医師と患者様との間で認識のズレをなくすことで解消できます。
●歯列矯正をやらなきゃよかったと思う主な理由としては、下記のようなものが挙げられます。
治療期間が長引いた、イメージ通りの歯並びにならなかった、歯並びが矯正前の状態に戻った、歯を抜かれた、歯と歯の間に隙間ができた、歯の根が短くなった、など。
●歯列矯正をやらなきゃよかったと後悔しないためには、患者様が正しい知識を身に付け、カウンセリングで十分な相談をすることが重要です。
完璧な歯並びや顔貌の美しさを追求するのではなく、期待と現実のバランスを考慮することもポイントとなります。
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